【スキル 2】文末の出典から、どこからどこまでが引用で、何が引用されているかを読みとる

次のように、文末に出典の著者名と公刊年が(   )の中にいっしょに書かれることがあります。

■ (田中,2001)
■ (田中,2001;山下,2002) 

引用の内容は、出典の前の1文に書かれています。ただし、文頭に「しかしながら、」のような、前の文からのつながりを表す表現がある場合、それらは含まれません。何が引用されているかは、それらの後に書かれています。次の文では、「企業は,個々の労働者の生産性を観測することができなくとも,賃金をキャリアの前期に低く,後期には高くするという後払い賃金契約を設定することで,労働者の努力(ひいては高い生産性)を引き出すことが可能である」が、Lazear(1995)からの引用の内容です。

■ 賃金決定に関する一般的な理論としての限界生産力仮説によれば,賃金は企業に所属する従業員の貢献度合いに一致することになるが,従業員の貢献度合いの全てを完全に計測することは困難である。しかしながら企業は,個々の労働者の生産性を観測することができなくとも,賃金をキャリアの前期に低く,後期には高くするという後払い賃金契約を設定することで,労働者の努力(ひいては高い生産性)を引き出すことが可能である(Lazear,1995)

(一瀬敏弘「人事制度改革による賃金構造の変化 ―自治体警察における職階間賃金格差の実証分析―」
『労務学会誌』17-1, 2016)

また、次のような引用を表す表現が出典の前に書かれていることがあります。これらは引用の内容に含まれません。

■ 指摘されている
■ とされる
■ とされている
■ と考えられている
■ 明らかにされている

次の文では、「キャリア展望は,組織コミットメントとは正の関係に,離職意思とは負の関係にある」が引用の内容です。

■ キャリア展望は,組織コミットメントとは正の関係に,離職意思とは負の関係にあるとされる(尾形,2008)。

(小薗修・大内章子「能力・態度における研修効果に影響を与える要因とその関連性」『日本労務学会誌』17-1,2016)

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